警備員が行うKY活動とは?その意味と実施のポイントを解説

警備員
監修者
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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現場で働く警備員にとって、安全確保は最優先事項です。その中で重要な役割を果たすのが「KY活動」です。これは単なる形式的な作業ではなく、現場のリスクを未然に防ぐための実践的な取り組みです。

この記事では、警備員が行うKY活動の基本から、実施時のポイントまでを分かりやすく解説します。

KY活動の意味と目的

KY活動とは「危険予知活動」の略で、作業を始める前にどのような危険が潜んでいるかを洗い出し、その対応策を共有する取り組みです。

警備業務では、交通誘導、施設警備、イベント警備など、さまざまな状況で事故やトラブルの可能性があります。そのリスクを事前に想定し、対応することで安全性を高めます。


KY活動の主な内容と進め方

警備員が現場で行うKY活動は、以下のような流れで進められます。

ステップ内容
危険の洗い出し今日の業務内容において考えられる危険を列挙する
危険の評価発生しやすさや被害の大きさなどを基に危険度を評価する
対策の検討それぞれの危険に対し、具体的な対策を検討しグループで共有する
指差呼称実施直前に「確認ヨシ」などの声出しと動作で最終確認を行う

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警備員のKY活動で重視されるポイント

警備業務におけるKY活動を効果的にするためには、以下のポイントを意識することが重要です。

実際の現場を見て話し合う

図面や指示書だけではわからない現場特有のリスクを見落とさないため、現地確認が基本です。実際に危険箇所を目で見て、その場で話し合うことが有効です。

チーム全体で共有する

個人で危険を予測するだけでなく、チームで意見を出し合うことで気付きの精度が上がります。新人からベテランまで、全員の視点を取り入れることが重要です。

日々の積み重ねを大切にする

一度やって終わりではなく、毎日の業務開始前に継続的に行うことが大切です。繰り返すことで、危険に対する感度が自然と高まります。


KY活動の実施例

例えば交通誘導を行う現場では、以下のようなKY活動が行われます。

危険予知項目予想されるリスク対策方法
通行人の飛び出し誘導中の接触事故通行人が近づいたら誘導棒で注意を促す
車両の急な方向転換接触事故や指示ミスドライバーとアイコンタクトを取り合図を明確にする
暗がりでの誘導ドライバーから警備員が見えにくい反射ベストやLED誘導灯を使用する

まとめ

警備員が行うKY活動は、安全意識を高めるための欠かせないプロセスです。ただし、形だけで終わらせるのではなく、現場の状況に合わせた具体的な危険予知と対策が求められます。

毎日の積み重ねとチームの協力によって、より安全な業務環境が実現できます。KY活動を習慣化することが、信頼される警備業務への第一歩です。