警備の仕事は危険?種類ごとに解説

警備員
監修者
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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「警備の仕事って危ないのでは?」というイメージを持っている人は少なくありません。しかし、警備と一口に言っても、その業務内容は多岐にわたります。実際には危険度の高い業務もあれば、安全性の高い業務も存在します。本記事では、警備の仕事が本当に危険なのか、業務の種類ごとにリスクや特徴を詳しく解説していきます。

警備の仕事は本当に危険なのか

警備業務には「事件や事故に巻き込まれるかもしれない」という不安がつきまといますが、全ての業務が危険というわけではありません。むしろ、予防や抑止を目的とする業務が大半であり、体力よりも注意力や責任感が重視される仕事です。

実際の現場では、警備員が危険に晒されないようマニュアルや教育体制が整えられています。警察とは異なり、犯人と直接対峙するような業務は基本的に想定されていません。


警備業務の主な種類と危険度の違い

警備の仕事は、警備業法により4つの基本業務に分類されています。それぞれの特徴と危険度を以下の表にまとめました。

警備業務の種類主な業務内容危険度の目安特徴
1号警備(施設警備)商業施設・ビル・学校などの巡回・監視比較的低い安定した環境下での監視業務が中心
2号警備(交通誘導)工事現場やイベント会場での交通整理中程度〜やや高い車両との接触リスクや悪天候による負担がある
3号警備(輸送警備)現金・貴金属などの運搬時の警備高い強盗対策が必要であり、防弾チョッキの着用が義務付けられる場合もある
4号警備(身辺警備)要人・著名人などの身辺保護高い対象者への危害から守るため、緊張感が強い現場が多い

このように、業務内容によって危険度は大きく異なります。自分に合った業務を選ぶことが、安全に働くうえでの第一歩です。


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それぞれの業務における具体的なリスクとは

警備の各業務では、どのような危険が想定されるのでしょうか。それぞれの業務ごとに、具体的なリスクと対策をまとめました。

業務分類想定されるリスク主な対策
施設警備不審者対応、急病人対応など定期的な巡回、マニュアル対応、監視カメラの併用
交通誘導警備車両との接触事故、熱中症、天候変化蛍光ベスト・旗の使用、日陰や水分補給の確保
輸送警備強盗や襲撃による危険、盗難複数人での行動、ルートの非公開、防犯装備の着用
身辺警備暴力行為、脅迫行為、執拗な追跡事前の情報収集、距離の確保、通信機器による連絡体制の確立

これらのリスクに備えるために、各警備会社では新任教育や現任教育を義務付け、安全意識を高める研修を実施しています。


危険を回避するための心構えと行動

警備員として安全に業務をこなすためには、以下のような心構えと行動が重要です。

心構え・行動解説
周囲への常時警戒状況の変化に敏感になり、不審者や異常事態を早期発見する力が求められる
冷静な対応力トラブル時に感情的にならず、マニュアルに沿って対処する能力が必要
コミュニケーション力他スタッフや関係者と連携し、安全確認を徹底する姿勢が重要
健康管理・体調維持無理なシフトを避け、持久力や集中力を保つことが事故回避につながる
教育・訓練への積極的参加最新の対応方法を習得するために、継続的な学習意欲が不可欠

これらを意識することで、どの業務でも安全に配慮しながらプロフェッショナルとして働けます。


まとめ

警備の仕事は、業務内容によっては一定のリスクが伴いますが、すべてが危険なわけではありません。特に施設警備のような安定した環境では、安全に働ける業務が多く存在します。一方、交通誘導や輸送警備などは、外的リスクへの備えが必要になります。

大切なのは、自分の性格や体力、生活スタイルに合った警備業務を選び、教育やマニュアルに忠実に従いながら、日々の業務を着実にこなすことです。正しい知識と準備があれば、警備の仕事はやりがいのある、安心して続けられる職種です。