赤外線カメラと暗視カメラとの違いは?それぞれの特徴も解説

防犯
監修者
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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防犯や監視の分野で活用されるカメラにはさまざまな種類がありますが、その中でも夜間の映像撮影に特化したものとして「赤外線カメラ」と「暗視カメラ」があります。どちらも暗闇での撮影を可能にしますが、仕組みや得意分野は異なります。本記事では、赤外線カメラと暗視カメラの違いや特徴を整理し、用途に応じた選び方を解説します。

赤外線カメラとは

赤外線カメラは、赤外線LEDを使って暗闇でも対象物を照らし、その反射光を撮影する仕組みを持つカメラです。人間の目では見えない赤外線を利用するため、完全な暗闇でも映像を捉えられます。多くの場合、モノクロ映像で表示されますが、鮮明に輪郭を確認できる点が特徴です。


暗視カメラとは

暗視カメラは、微量の光(街灯や月明かりなど)を高感度センサーで増幅し、暗い場所でもカラー映像として撮影できるカメラです。赤外線を照射しないため、対象にカメラの存在を気づかれにくく、自然な色味を保った映像を得られます。


赤外線カメラと暗視カメラの比較表

項目赤外線カメラ暗視カメラ
光源の必要性不要(赤外線LED内蔵)微弱な光が必要
映像の色主にモノクロカラー映像が可能
撮影距離比較的短距離に強い中距離〜長距離に対応可
特徴完全な暗闇でも鮮明に撮影可能自然な色で夜間撮影できる
注意点モノクロ映像で色の判別ができない光が全くない環境では使用不可

それぞれのメリット・デメリット

カメラ種類メリットデメリット
赤外線カメラ暗闇でも確実に撮影可能映像がモノクロになり色識別不可
暗視カメラカラー映像で状況把握がしやすい完全な暗闇では撮影できない

選び方のポイント

  • 完全な暗闇での防犯や監視 → 赤外線カメラが有効
  • 夜間でも色情報を残したい場合 → 暗視カメラが適している
  • 広範囲・遠距離の監視 → 高感度の暗視カメラが有利
  • 室内監視や狭い範囲の確認 → 赤外線カメラが効果的

用途や設置場所の環境光の有無を考慮して選ぶことで、効果を最大限に発揮できます。


まとめ

赤外線カメラと暗視カメラは、いずれも夜間撮影に優れていますが、仕組みや映像の特徴が異なります。完全な暗闇か微光環境か、モノクロで十分かカラーが必要かによって、適したカメラは変わります。目的と設置環境を明確にした上で選択することが、防犯効果を高める鍵です。