車両盗難の前兆って?下見の見抜き方とは?

防犯
監修者
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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高級車や人気車種を中心に、車両盗難の被害は今なお全国で多数報告されています。その多くが計画的に行われ、犯行の前には必ずといっていいほど「下見」が実施されています。盗難を未然に防ぐには、前兆となる動きに気づき、警戒態勢を高めることが欠かせません。この記事では、車両盗難の前兆となる行動や下見の見抜き方、日常でできる対策について詳しく解説します。

車両盗難は計画的に行われる?前兆行動に要注意

車両盗難の犯人は、いきなり車を盗むのではなく、綿密な準備と下見を経て犯行に及びます。前兆行動にはいくつかの共通点があります。

前兆の種類解説
何度も同じ車を確認する盗む車を特定し、時間帯や位置、鍵の有無などを確認する目的で繰り返し訪れる
車の周囲をうろつく不審者が車の前で立ち止まり、下を覗いたりドアハンドルを触ったりしていることがある
住宅周辺の偵察車の所有者の生活リズムやガレージの施錠状態、監視カメラの有無を調査している可能性がある
深夜や早朝の出没視認性の低い時間帯を狙って、下見や位置確認をしているケースが多い

このような兆候を放置していると、数日〜数週間後に本格的な盗難が発生する恐れがあります。


車両盗難の下見で使われる車両の特徴とは?周囲の状況に敏感になる

車両盗難犯も、周囲に違和感を与えないよう配慮しながら下見を行いますが、以下のような車には注意が必要です。

不審車両の特徴内容
長時間駐車している車自宅や駐車場近くに数時間、エンジンを切ったまま停車している車
スモークガラス仕様中の様子が外から見えず、不審な行動を隠しやすい
作業車を装っている工具やハシゴを積んで外見は作業車に見えるが、実際には動きが見られない
他府県ナンバー地域に関係ないナンバーの車両が周囲を徘徊していることがある

特に夜間や雨天時に現れる車には注意が必要で、周囲の防犯意識が低下している時間帯を狙う傾向があります。


盗難ターゲットにされやすい車の条件とは?あなたの車は大丈夫?

すべての車が同じように狙われるわけではありません。特に次のような条件を満たす車両は、盗難のリスクが高いとされています。

狙われやすい車両理由
人気車種・高級車海外転売やパーツ転用の需要が高いため、組織的に狙われやすい
セキュリティが甘い車純正の簡易なロックしかない車両は、短時間で開錠・始動されやすい
路上や自宅外で保管している車車庫でなく屋外に駐車されている車は、下見や犯行がしやすくターゲットになりやすい
防犯機器が見当たらない車ステッカーやカメラ、ハンドルロックなどが確認できない車両は「防犯意識が低い」と見なされる

このような条件に該当する場合は、日頃から防犯意識を高めることが必須です。


盗難前兆を見抜くには?見落としがちなサインに気をつけよう

日常生活の中でも、盗難の兆候に気づけるチャンスはあります。次のようなサインがあれば注意しましょう。

見落としやすいサイン説明
車の位置が微妙に変わっているタイヤの位置や地面の跡から、誰かが車を動かそうとした痕跡が見られる
ドアハンドルに手の跡がある明らかに触った跡が残っていたら、不審な人物によるチェックの可能性あり
鍵穴の異常・破損ピッキングや工具でこじ開けようとした痕跡がないか日々確認する
自宅周辺で見慣れぬ人が徘徊特に夜間や休日、同じ人物を何度も見かける場合は注意が必要

小さな違和感の積み重ねが、大きな犯罪の未然防止につながります。


盗難対策の基本とは?日常的な備えで愛車を守る

前兆や下見に気づくだけでなく、日頃から対策を取っておくことで盗難被害を防ぐことができます。

防犯対策方法
ハンドルロック目に見える抑止効果があり、物理的に操作を困難にする
防犯ステッカーの貼付カメラ設置やアラーム作動を示すことで、犯行を断念させる心理効果がある
ドライブレコーダー常時録画型のドラレコで、周囲の動きを記録し不審者の抑止力になる
カバー・車庫の活用物理的に車を隠すことで、ターゲットになりにくくする
スマートキー電波遮断スマートキーのリレーアタック防止のため、専用ポーチや保管方法を工夫する

複数の対策を組み合わせることで、「この車は盗みにくい」と認識させることが重要です。


まとめ

車両盗難は一瞬の隙を突いて行われる犯罪ですが、その前には必ず「下見」や「前兆」が存在します。
それらを見抜き、正しく対処することで被害を未然に防ぐことができます。

日常の中で車や周囲の様子に少しだけ意識を向け、小さな違和感を見逃さない習慣が、防犯の第一歩となります。
愛車を守るために、今できる対策を見直してみましょう。