防犯ガラスの特徴は?導入前に知っておきたいデメリットも解説

防犯
監修者
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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空き巣やガラス破りなどの侵入犯罪対策として注目されている防犯ガラス。高い強度と安全性が魅力ですが、「実際にどんな特徴があるのか」「不便な点はないのか」と気になる方も多いはずです。本記事では、防犯ガラスの基本的な構造から、メリット・デメリットまでを整理し、後悔しない選択のための情報をわかりやすくお届けします。

防犯ガラスの基本的な特徴

「割れにくい」ではなく「貫通しにくい」が正しい理解

防犯ガラスは、強化ガラスや合わせガラスといった特殊な構造をもつ高機能ガラスであり、空き巣などの侵入行為に対して強い耐性を持っています。

特徴項目内容
構造2枚のガラスの間に強靭な中間膜を挟んだ合わせガラス構造
耐貫通性ハンマーなどで叩いても、簡単には貫通しない
飛散防止性能割れても破片が飛び散らないためケガのリスクを軽減
外観通常のガラスと見た目はほとんど変わらない
対応場所掃き出し窓、腰高窓、勝手口、店舗のショーケースなど

防犯ガラスは侵入者の足止めを目的としており、侵入までの時間を稼ぎ、犯罪の成功率を下げる効果があります。


防犯ガラスのメリットとは?

高い安全性と安心感が最大の魅力

導入によって得られるメリットは多岐にわたります。

メリット解説
侵入犯罪の抑止力が高い侵入に時間がかかるため、犯人が諦めやすくなる
割れても安全飛散しにくい構造で、家族やペットの安全も守れる
紫外線カット機能中間膜により家具やカーテンの日焼けを防止できる製品も
防音効果がある外部の騒音を軽減できるガラスもある
保険料の割引対象防犯性能が評価され、一部の火災保険で割引が受けられる可能性あり

「見た目に表れない防犯効果」を得られる点で、戸建て住宅だけでなく店舗や事務所にも人気です。


防犯ガラスのデメリットと注意点

万能ではないからこそ、導入前の確認が重要

防犯ガラスには高い性能がある一方で、導入にあたって注意すべきポイントも存在します。

デメリット項目内容
費用が高い通常のガラスと比べて2〜3倍の価格になることもある
施工に手間がかかるサッシごと交換が必要な場合もあり、工期が伸びる可能性
開閉時に重く感じる厚みがあるため、窓の開け閉めに力が必要なこともある
完全な防犯対策ではない他の窓やドアが無防備なら侵入を防ぎきれない
内部結露が起こりやすい製品もあるガラス間の温度差により、結露が発生することがある

性能の高いガラスだからこそ、施工業者選びや設置範囲の検討は慎重に行うことが重要です。


防犯ガラスの種類と選び方

用途と目的に応じて最適なタイプを選ぶ

防犯ガラスにもいくつかの種類があり、それぞれ性能や価格が異なります。

種類名特徴用途の例
一般的な合わせガラス中間膜1枚で基本的な防犯性能を持つ一戸建て住宅の腰高窓など
高性能防犯ガラス(CP認定)中間膜が厚く、工具でも破りにくい店舗の正面、掃き出し窓など
複層防犯ガラス防犯性能+断熱・遮熱などの機能付き冷暖房効率を考慮した住宅
ポリカーボネート積層ガラス非常に軽量かつ高強度軽量化が求められる施設・移動体

「防犯性能」と「予算」、「使用場所の特性」に応じて、適切な製品を選ぶことが失敗を防ぐ鍵になります。


防犯ガラス導入時のポイント

長期的な安心を得るための準備と確認

防犯ガラスを導入する際には、以下のポイントを押さえておくと安心です。

チェック項目解説
施工業者の実績を確認防犯ガラス専門の施工経験がある業者に依頼する
CPマーク製品かを確認国が認定する「防犯性能の高い建物部品」なら信頼性が高い
すべての開口部を見直す一部の窓だけ対策しても意味が薄れる場合がある
防犯対策との併用を検討補助錠・センサーなどと組み合わせると効果倍増
アフターサポートを確認割れた場合の対応や保証制度の有無も重要な比較ポイント

施工後に「やってよかった」と感じられるかどうかは、事前の情報収集と計画にかかっています。


まとめ

防犯ガラスは、「割れにくい」だけではなく「貫通されにくい」ことで侵入犯罪を抑止する高機能な防犯設備です。紫外線カットや防音効果といった付加価値もあり、暮らしの質を向上させる役割も担います。

ただし、価格や施工の制限など、導入前に理解しておくべき点も多く存在します。デメリットも含めて正しく把握し、自宅や建物に最適な選択を行うことで、防犯ガラスは「安心を支える強い味方」になります。