24時間体制で建物や人の安全を守る「機械警備」。その運用を裏で支えるのが「機械警備業務管理者」という資格です。この資格は、警備業法に基づき配置が義務づけられている重要な役割を担います。本記事では、機械警備業務管理者の資格概要、取得方法、業務内容についてわかりやすく解説します。警備業界でキャリアアップを目指す方は必見です。
機械警備とは?
センサーや通信システムを活用した無人警備システム
機械警備は、建物や施設に設置されたセンサー・カメラ・警報装置を使って異常を感知し、警備員やコントロールセンターへ通報する警備手法です。
使用場所 | 特徴 |
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商業施設 | 夜間や無人時間帯の異常を監視 |
オフィスビル | 出入口の不正侵入を感知 |
ATM・金融機関 | セキュリティと監視体制を強化 |
工場・倉庫 | 火災や設備異常などを即時通報 |
人手による常駐警備と組み合わせることで、効率的かつ広範囲な警備体制が構築可能です。
機械警備業務管理者とは?
機械警備業務における責任者資格
機械警備業務管理者とは、機械警備を行う際に法令で定められた「配置義務のある管理責任者」です。警備業法第13条の2により、営業所ごとに1名以上の有資格者を置くことが義務づけられています。
資格概要 | 内容 |
---|---|
設置義務 | 警備業を営む営業所において、1人以上配置 |
対象業務 | 機械警備を実施している全業務が対象 |
管理範囲 | 警備機器の設置・運用、教育指導、安全管理 |
認定制度 | 国家資格ではないが、公安委員会の認定講習を修了する必要がある |
無資格での機械警備実施は法令違反となるため、正しい知識と資格保有が求められます。
機械警備業務管理者の主な業務内容
業務内容 | 解説 |
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機器の運用管理 | センサーや警報装置の動作確認、メンテナンスの管理 |
警備計画の策定 | 施設や要望に応じた警備システムの提案と構築 |
異常時の対応指示 | 通報を受けた際の出動指示や対応フローの整備 |
教育・指導 | オペレーターや出動警備員へのマニュアル整備と研修実施 |
安全管理 | 情報漏洩やシステム誤作動を防ぐセキュリティ対策の強化 |
機械と人をつなぐ“中核的役割”を担い、警備品質の維持と向上に寄与します。
資格取得の流れと条件
ステップ | 内容 |
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実務経験 | 警備業務において、一定年数の実務経験が必要(通常は3年以上) |
認定講習の受講 | 各都道府県公安委員会指定の講習を受講(2〜3日間) |
修了試験 | 講習後に筆記試験を受け、合格で修了証交付 |
配置・登録 | 所属会社を通じて公安委員会に資格保持者として届出 |
受講日程や会場は各地域によって異なるため、事前に確認が必要です。
機械警備業務管理者のメリットと将来性
項目 | 解説 |
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キャリアアップ | 管理職や責任あるポジションへの昇進が可能 |
業界での希少性 | 一定の実務経験と専門知識が必要なため価値が高い |
法的配置義務がある | 安定した需要があり、継続して求められる人材 |
資格手当の対象になることも | 企業によっては月額手当や資格給が支給されるケースも |
今後、機械化・省人化が進む中で、同資格者のニーズはさらに高まると予想されます。
まとめ
機械警備業務管理者は、警備業界において法令で配置が義務づけられている重要な資格です。警備機器の運用管理から緊急対応、指導教育に至るまで、幅広い役割を担います。警備員としてのキャリアアップを目指す方や、より専門的な知識を身につけたい方にとって、非常に有意義な資格です。警備の現場を支える中核人材として、今後も安定した需要が期待されます。