警備員が取得すべき資格って?キャリアアップはできる?

警備員
監修者
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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警備員として長く働くうえで、資格取得は業務の幅を広げるだけでなく、待遇やキャリアアップにも直結する重要なポイントです。未経験からスタートできる仕事ではありますが、将来的な安定や専門性を高めたいと考えるなら、資格の取得は欠かせません。本記事では、警備員が目指すべき代表的な資格と、そのメリット、そしてキャリアアップの可能性について詳しく解説します。

警備員の資格とは?

資格があることで業務の幅と信頼性が広がる

警備員として働くには、法律上「警備業法」に基づく研修受講が義務付けられていますが、それに加えて専門的な業務を担当するには、国家資格や検定を取得する必要があります。これにより、高度な業務を任されるようになり、給与水準や役職のチャンスも広がります。

資格の分類主な内容
必須研修新任教育・現任教育(未経験者は30時間以上の研修を受講)
国家検定資格1号〜4号警備業務に対応した検定(例:交通誘導警備業務2級など)
関連民間資格防災士、上級救命講習、施設管理資格など

警備員は法定業務が多いため、資格保持の有無が採用や現場配置に大きな影響を及ぼします。


代表的な警備員の資格一覧

国家資格・検定と民間資格の両面でスキルアップ

警備員にとって取得価値の高い資格を以下にまとめます。

資格名対象業務・概要
交通誘導警備業務2級・1級工事現場やイベント等での車両誘導。2級は現場責任者候補として評価が高い
雑踏警備業務2級・1級人混みの整理や歩行者の誘導。イベント・祭り会場などで重要な業務
貴重品運搬警備業務2級・1級現金輸送車等での現金・有価証券の護送業務
空港保安警備業務2級・1級空港での手荷物検査や出入り管理など。専門性が高く待遇面も良好
施設警備業務2級・1級ビルや商業施設の常駐警備。防災センター要員講習とあわせて受講されることが多い
防災士民間資格。火災や地震など緊急時の対応能力向上を図る
上級救命講習応急処置・心肺蘇生法の実践スキルを習得。公共施設では高く評価される

2級の取得で責任ある現場を任され、1級は教育・管理職への道が開けます。


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資格を取得するメリットとは?

現場の信頼だけでなく、待遇にも直結

資格を持つ警備員は、企業にとって即戦力かつ高い信頼性を持つ人材とみなされ、以下のようなメリットを享受できます。

メリット項目内容
配置責任者として配置される現場ごとに法令で必要とされる配置責任者に選任されることで、手当や待遇が向上
賃金アップの交渉材料になる検定資格を保有していることで、昇給や賞与査定の対象となりやすい
配置制限の現場でも働ける有資格者でないと入れない警備現場(空港や重要施設等)での勤務が可能になる
転職時の評価が高まる他社へ移籍する際にも有資格者は採用されやすく、キャリアの幅が広がる

資格を持っていれば、それだけで現場からの信用が得られ、業務上の指導者的なポジションも目指しやすくなります。


警備員のキャリアアップの道筋

現場→責任者→管理者へのステップアップ

資格を武器に、警備員は着実にキャリアを積むことが可能です。以下のような段階を経てキャリアアップが図れます。

キャリア段階主な役割・内容
一般警備員交通誘導・施設警備など現場実務に従事
有資格者複数現場にて指導役・責任者を兼務、特別手当がつくことも
配置責任者現場管理、日報・報告書作成、隊員の指導等
現場管理者複数現場を統括し、業務運用・人員配置・クレーム対応を担当
警備会社の管理職教育・営業・人事を担当し、企業内の経営層としても活躍

資格取得によるキャリアアップは、現場だけでなく社内での活躍の場も広げるチャンスとなります。


まとめ

警備員として長く働く上で、資格取得は大きな武器となります。業務の幅が広がるだけでなく、待遇改善やキャリアアップにも直結するため、早い段階でのチャレンジが望まれます。現場での実績とあわせて、国家検定や関連資格を計画的に取得し、将来のステップアップに備えることが、安定したキャリア形成への第一歩となるでしょう。