警備業にはいくつかの「分類(号)」があり、その中でも「3号警備」はあまり耳にする機会が少ないかもしれません。しかし、私たちの暮らしに欠かせない物流や貴重品の輸送を陰で支えている重要な役割を担っています。この記事では、3号警備の定義や仕事内容、その特徴とやりがいについてわかりやすく解説します。
3号警備とは?警備業法で定められた「輸送警備業務」
3号警備とは、警備業法で定められた4つの分類のうちの一つで、主に「貴重品などの輸送中の安全確保」を目的とした業務を指します。
区分 | 内容 |
---|---|
定義 | 現金、有価証券、貴金属などの貴重品を専用車両で輸送する際の警備 |
対象物 | 現金、宝石、金券、書類、機密機材など |
主な現場 | 金融機関、スーパー、ATM補充、企業の売上回収など |
警備形態 | 警備輸送車に乗り、複数人のチームで任務を遂行する |
関連する警備業法 | 警備業法第2条第1項第3号に基づく |
単独行動はほぼなく、2人以上のチームで連携しながら行動するのが基本で、安全対策と計画性が求められます。
3号警備の主な仕事内容とは?現場で求められる業務内容を具体的に紹介
3号警備は単なる輸送業務ではなく、計画的かつ高度な警備が求められる仕事です。
業務内容 | 解説 |
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輸送計画の確認 | ルートやスケジュールを事前に確認し、リスクを想定 |
輸送車両への積み込み | 現金や貴重品を確認し、安全に輸送車へ収納 |
輸送中の監視 | 走行中は常に周囲に警戒し、車両内でも警備を継続 |
輸送先での引き渡し | 安全に届けるまでが任務。誤配・紛失がないよう厳重管理 |
異常時の対応 | 不審者や交通トラブルなど、緊急時の対応能力も必要 |
このように、細心の注意とチームワークが求められる場面が多いため、責任感と集中力が非常に重要となります。
3号警備の仕事の特徴とは?他の警備業務との違いも含めて解説
3号警備には、施設警備や交通誘導とは異なる独自の特徴があります。
特徴 | 解説 |
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チームで行動する警備 | 基本的に2人以上で輸送業務を行い、単独では対応しない |
高額物の取り扱い | 数百万円から数千万円規模の現金を扱うため、緊張感がある |
一般人との接点が少ない | 施設内や道路上とは違い、顧客対応がほぼ不要な業務 |
一日の流れが明確 | 輸送スケジュールに従って業務が進行するため、日々の予定が立てやすい |
トレーニングと研修が徹底されている | 法令やマニュアルに基づいた厳しい教育が実施されることが多い |
このような特徴から、「責任感のある人」「集中力が続く人」「協調性を持って動ける人」に向いている仕事と言えます。
まとめ
3号警備は、物流の中でも特に重要な「現金・貴重品の輸送」を専門に扱う仕事です。チームで行動しながら、高度な警備意識と責任感を持って業務に取り組む必要があります。緊張感が伴う一方で、無事に輸送を完了したときの達成感は大きく、やりがいを感じられる仕事でもあります。警備業界に興味がある方や、集中力と協調性を活かして働きたい方には、3号警備はおすすめの職種の一つです。