守衛とはどんな仕事?具体的な業務内容と年収を徹底解説

警備員
監修者
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

竹村 直浩をフォローする

企業や学校、工場、施設などの入口で見かける「守衛」。彼らの仕事は、ただ立っているだけではありません。実は多岐にわたる業務と責任を担い、安全と秩序を守る重要な役割を果たしています。本記事では、守衛の具体的な仕事内容、必要なスキル、年収や勤務形態までを詳しく解説します。

守衛とはどんな仕事か?

守衛の基本的な定義

守衛とは、企業・工場・公共施設などの出入り口に常駐し、来訪者の管理、敷地内の安全確認、不審者の排除などを担当する警備業務の一種です。主に「施設警備(1号業務)」に該当し、建物や敷地を対象に人や物の出入りをチェックし、秩序を維持することが目的とされます。

守衛と警備員の違い

一般に「警備員」と呼ばれる人々の中で、守衛は施設に常駐し、比較的固定された環境で働くことが特徴です。対して、交通誘導やイベント警備などの警備員は、現場ごとに移動するケースが多く、勤務スタイルに違いがあります。

守衛の主な仕事内容

業務カテゴリ具体的な仕事内容
出入管理来訪者の受付・記録、従業員の出入り確認、通行証の確認
巡回警備施設内・周囲の定期巡回、防犯・防災設備のチェック
開閉館業務施設の施錠・開錠、門やゲートの開閉作業
鍵・設備管理鍵の貸出管理、設備の点検報告
トラブル対応不審者対応、緊急時の連絡、初期消火・救急対応
電話・来客対応インターホンや電話での対応、宅配業者・訪問者への案内

日勤と夜勤で仕事内容に若干の違いがありますが、いずれも「施設の安全を守る」という点では共通しています。

警備バナー

守衛の勤務スタイルとシフト体制

守衛は24時間体制で施設を守るため、日勤・夜勤・宿直などの交代制勤務が一般的です。長時間の待機や仮眠を含む勤務形態となるため、体調管理と生活リズムの維持が重要です。

勤務形態内容
日勤8:00~17:00など、日中のみの勤務
夜勤17:00~翌8:00など、夜間のみの勤務
宿直24時間勤務で途中仮眠が含まれる場合
シフト制日勤・夜勤を交互に担当

特に工場やオフィスビルでは、365日体制で守衛が配置されるため、ローテーション勤務が基本となります。

守衛の年収・給与水準はどれくらい?

平均的な年収の目安

守衛の年収は勤務先や地域、勤務時間数によって異なりますが、おおよそ以下のような水準です。

勤務形態月収の目安年収の目安
フルタイム(日勤)約20万~25万円約280万~350万円程度
夜勤・宿直あり約25万~30万円約350万~420万円程度
契約・パート時給1,100円~約150万~250万円(勤務日数による)

夜勤・宿直を含むと、夜間手当や深夜割増が加算され、年収ベースでは上昇傾向にあります。

年齢・経験での昇給は少なめ

守衛の給与体系は比較的フラットで、年齢や経験による昇給はあまり多くありません。そのため、キャリアアップを目指すなら「警備員指導教育責任者」などの資格取得や、管理職登用を狙うことが有効です。

守衛の仕事に向いている人の特徴

  • 人と接するのが苦ではない
  • 冷静な判断力と観察力がある
  • 長時間の勤務や夜勤に耐えられる体力がある
  • 地道な作業でも責任感を持って取り組める
  • コミュニケーションと礼儀を大切にできる

制服を着用し、会社や施設の「顔」としての役割を担うため、見た目の清潔感や丁寧な言葉遣いも重要な要素です。

守衛の仕事で気をつけたいこと

  • 仮眠時間が十分に確保されない勤務では、体調を崩しやすい
  • 深夜勤務による生活リズムの乱れに注意
  • 単独勤務が多く、孤独を感じやすい面もある
  • 警備対象施設によっては緊張感が求められることもある

防災対応や不審者対応など、万が一の場面では迅速で的確な行動が必要です。日頃の訓練やマニュアル確認が欠かせません。

まとめ

守衛の仕事は、出入り管理や巡回だけでなく、施設の安全を維持するための幅広い業務を担う重要な職種です。給与水準は比較的安定しており、夜勤手当などを含めると一定の収入も期待できます。

責任感と安定志向を持つ方にとっては、長く働ける職種でもあります。施設の「見えない支え」として、静かに安心を守る守衛の役割は、社会にとって必要不可欠な存在と言えるでしょう。