警備員は腰痛になりやすい?原因と具体的な対策を解説

警備員
監修者
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

竹村 直浩をフォローする

立ち仕事や屋外勤務が中心となる警備員の仕事は、体への負担も大きく、特に「腰痛」に悩む人が少なくありません。日々の業務を続ける中で、知らず知らずのうちに腰へのダメージが蓄積されることも。本記事では、警備員が腰痛になりやすい理由と、現場でできる効果的な対策をわかりやすく解説します。

警備員が腰痛になりやすい理由

長時間の立ちっぱなし

施設警備や交通誘導など、警備員の業務は長時間の「静的立位」が基本です。この姿勢は一見楽に見えますが、腰回りの筋肉に常に負担がかかり、血流も滞りやすくなります。

動きが少ないことで筋肉がこわばる

立っている時間が長いにもかかわらず、大きく体を動かすことが少ないため、腰回りの筋肉が硬直し、痛みやコリにつながりやすくなります。

重い装備品や制服の着用

警備用の制服や装備品(警棒、無線、ベルトなど)は想像以上に重く、腰への負担を増加させます。特にベルトで腰回りを締めつけるタイプの装備は、慢性的な負担要因になりがちです。

主な原因項目内容
立ちっぱなし同じ姿勢が続き、腰に負荷が集中する
体の冷え冬場の屋外勤務などで筋肉が冷えて血流が悪くなる
無理な動作荷物の移動や急な動きで腰をひねる、かがむなどの負担が発生
加齢や運動不足筋力低下により姿勢を支える筋肉が疲れやすくなり、痛みに繋がる

警備員の腰痛を防ぐための対策

こまめなストレッチ

業務の合間に、腰・太もも・ふくらはぎのストレッチをこまめに行うことで、血流の改善と筋肉の柔軟性向上が期待できます。腰痛は「同じ姿勢が続くこと」が最大の敵です。

ストレッチ例効果
前屈(腰を伸ばす)腰椎まわりの筋肉をリラックスさせる
太もも裏のストレッチ骨盤周辺の柔軟性を高め、姿勢保持がしやすくなる
体を左右にひねる動き腰の血流を促進し、筋肉の緊張を和らげる

靴選び・インソールの見直し

警備員にとって、足元の負担は腰への影響と直結します。クッション性の高い靴、衝撃吸収タイプのインソールを使用することで、腰への振動を軽減できます。

正しい姿勢の意識

顎を引いて胸を張り、背筋を伸ばす意識を持つだけでも、腰への負担は大きく変わります。猫背や反り腰は腰痛の原因となるため、業務中も立ち姿勢を意識する習慣を身につけましょう。

装備品の工夫

  • 装備ベルトを腰骨の上ではなく、骨盤にのせるようにする
  • 軽量化できるものは軽くする
  • 無線機などを左右交互に持ち替えることで、負担の偏りを防ぐ

睡眠と食事の見直し

腰痛は疲労の蓄積から悪化することもあるため、十分な睡眠と、カルシウムやたんぱく質を意識した食事を心がけることも有効です。

警備バナー

腰痛対策に役立つおすすめアイテム

アイテム名効果
サポーター(腰ベルト)腰椎を固定し、姿勢の安定と筋肉の補助になる
コンプレッションインナー体幹をサポートし、筋肉の無駄な負担を軽減
使い捨てカイロ腰まわりを温めて血流を促進し、筋肉の緊張を和らげる
クッションインソール長時間立ちっぱなしによる衝撃を吸収し、腰への負担を軽減

特に冬場の屋外勤務では「冷え」が腰痛を悪化させる大きな原因となるため、防寒対策は万全にしておきましょう。

腰痛になった場合の対応方法

早めに休息とケアを取る

「少し痛いだけ」と我慢して仕事を続けると、慢性化しやすくなります。初期症状を感じたら、無理せず休憩を取り、患部を温めるか冷やす対処を行いましょう。

整形外科や接骨院で診断を受ける

痛みが数日以上続く場合は、医療機関で正確な診断を受けることが大切です。症状に応じてリハビリや物理療法などを受けることで、早期回復が期待できます。

会社への相談も重要

業務内容や勤務配置の変更が可能な場合もあるため、職場での無理を感じたら上司に相談するのも有効です。腰痛対策を重視する企業では、職場環境の改善や業務調整にも応じてくれるケースがあります。

まとめ

警備員の仕事は身体を張った責任ある業務であり、その分体にかかる負担も大きくなります。とくに「立ちっぱなし」が基本の現場では、腰痛が慢性的な問題になりやすいため、日頃からの対策が重要です。

正しい姿勢の維持、靴や装備の見直し、こまめなストレッチの習慣化など、できることから一つずつ始めてみましょう。腰痛を予防・改善することは、仕事のパフォーマンス向上にもつながります。