詐欺メールを開いてしまった場合、まず何をすべきか?その対処法を詳しく解説

ウイルス対策
監修者
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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「怪しそうだけどつい開いてしまった…」そんな詐欺メール(フィッシングメールなど)を開封してしまった場合、ただ無視するだけでは済まないことがあります。個人情報漏えいのリスクやウイルス感染、さらなる詐欺メールを誘発する可能性もあるため、適切な対応が重要です。この記事では、詐欺メールを開いてしまったときの具体的な対処法、影響、そして被害を防ぐための予防策をわかりやすくまとめて解説します。

詐欺メールを開くことで起こりうるリスクとは?

見ただけでも発信者に情報が伝わるケースがある

詐欺メールを開けただけで以下のようなリスクが発生することがあります。

  • メール開封通知(Webビーコン) によって、アドレスが実在するものと判断され、以後狙われやすくなる
  • メール内の リンクをクリック した場合、偽サイトに誘導され個人情報やクレジットカード情報を入力してしまう恐れ
  • 添付ファイルや画像を開く とマルウェア・ウイルスが端末に侵入する可能性
  • メール本文中のスクリプトやコードにより、端末のセキュリティを突破される可能性

これらのリスクを知っておくことが、誤って詐欺メールを開いてしまった後の動きを判断するうえで重要です。


すぐに行うべき対処法:被害拡大を防ぐための初期対応手順

落ち着いて段階的に行動することが大切

詐欺メールを開いてしまったときの対応は、以下の順序で進めるのがおすすめです。

  1. メール内のリンクや添付ファイルには絶対に触れない
  2. 通信をオフにする(Wi-Fi・モバイル通信をオフ)
  3. 不審なアプリやプロセスが動いていないか確認する
  4. 端末のウイルススキャンを行い、不審なアプリを削除する
  5. 利用中の各サービス(銀行・SNS・メールなど)のパスワードを変更
  6. それでも異常が見られる場合、端末を初期化する

これらのステップを迅速かつ丁寧に実行することで、被害を最小限に抑えることができます。


追加で実施すべきこと:被害確認と報告、対策の継続

被害の有無を確認し、関連先にも連絡を行う

初期対応後は以下の対策を行いましょう。

  • 不正ログイン・送金や請求などの異常がないか、銀行口座・クレジットカード明細・決済履歴を確認
  • 利用しているサービスのサポート窓口に報告し、アカウントロックやセキュリティ強化を依頼
  • 必要に応じて警察・消費者センターなどの公的機関に相談
  • メールサービスやキャリアの 詐欺メール拒否設定 や迷惑メール判定機能を活用する

これにより、将来的な被害拡大を防ぐ備えができます。


詐欺メール対策・予防策:将来に備えるための基本ルール

日頃からできる実践的な防御策

詐欺メールに引っかからないようにするには、以下の対策を普段から徹底しておくことが有効です。

  • 送信元アドレスやドメインを慎重に確認し、怪しいものは即削除
  • 公式サイトはブックマークからアクセスし、メール中のリンクは使わない
  • メールフィルタリング・迷惑メール判定機能を有効化
  • OS・アプリを常に最新状態にアップデートし、セキュリティパッチを適用

これらを組み合わせて運用すれば、詐欺メールによるリスクをかなり抑えることができます。


表:詐欺メールを開いてしまったときのリスクと対策を整理

リスク対策
アドレスが「生きている」と判断され、次々送信されるメール拒否設定・こまめな削除・送信先遮断
偽サイトへの誘導・個人情報入力リスク絶対にリンクを踏まない/公式サイトで確認
添付ファイルによるウイルス感染添付ファイルを開かない/ウイルススキャン
不正操作やアカウント侵入パスワード変更・2段階認証導入

まとめ

詐欺メールを開いてしまったとしても、慌てず冷静に対応すれば被害を防ぐことは可能です。まずはリンクや添付ファイルに触れず、通信を遮断、ウイルススキャンを行い、パスワード変更などの措置を取ること。さらに問題が続く場合には初期化やサポート窓口への相談も視野に入れるべきです。

日常から、送信元の確認、メールフィルタリング、リンクを使わないアクセス習慣などに気をつけておくことで、詐欺メールの影響を大きく軽減できます。まずはこの対応手順を頭に入れておきましょう。